中世の酒造技術「水もと」で醸す
唯一無二の濃醇な旨味
約600年前に奈良で生まれた酒母製法「水もと」。大倉本家では神社庁の委託で御神酒を造り続け、その伝統技術を現代に継承しています。自家栽培の「ひのひかり」を使用し、水もと特有の深いコクと濃醇な旨味を追求した一本です。
「他の蔵元には真似できない唯一無二の味わい」は、まさに奈良の地で育まれた伝統の結晶。
濃厚な料理と合わせて、小さなグラスでちょっとずつ愉しんでいただきたい一本です。
味わい
とろりとした口当たりに蜂蜜を思わす濃醇な旨味が特徴的。最初に感じる甘みは深く複雑で、レモンのようなしっかりとした酸味と絶妙にバランスを取っています。全体としてレモネードのような爽やかさもありながら、水もと特有の奥深いコクが口の中に長く残ります。温めることでホットりんごのような、ほっこりとした旨味に変化する表情豊かなお酒です。
香り
ヨーグルトやチーズ、バターのようなクリーミーで乳酸系の香りが全面に感じられます。水もと特有の発酵由来の複雑で上品な香りが、このお酒の個性を際立たせています。
【商品詳細】
- 商品名大倉「源流」水もと 純米無濾過生原酒
- 種 別日本酒 純米酒
- 容 量1800ml
- 産 地奈良県
- 蔵 元大倉本家
- 原 料ヒノヒカリ
- 精米歩合70%
- 日本酒度-30
- 酸 度4.3
- Alc度数17度
- アミノ酸度-
- 製造法水もと(三段仕込み)
【商品コンセプト】
現代醸造の基礎をつくった、
その風土と歴史を表現する「源流」に挑戦する。
蔵に訪問した際に、「大倉さんの造りたい、目指すお酒とは何ですか?」と尋ねたところ、「うーん。何でしょうね。いろんなお酒がありますけど、オンリーワンのお酒ですかねぇ。飲んだら、あっ、大倉だ!とすぐわかってもらえるようなお酒」と言われたことを覚えています。
「では、それを表現するような究極のお酒とは何ですか?」と問うたところ、考えに考えたあげく「水もと」という言葉が出てきました。水もととは、約600年前、奈良市郊外にある菩提山正暦寺において創製された酒母のことで、現在普及している速醸もとや生もと系酒母の原型であると、考えられています。この土地でお酒を造る意味を考えられたのでしょう。そんな大倉さんの思いから誕生した酒造りの源流に挑戦するシリーズです。
【農家・農業】
「自営田ひのひかり」
大倉本家の大倉さんは、平成13年より、約5反の自営田で自家栽培米の"ひのひかり"を作っています。正直な話、初年度は酒米のために作ったわけではありませんが、悪天候によりお米が不作の年だったため、お米が高く売れました。味をしめた大倉さんは翌年もひのひかりを作ったところ、豊作だったために、価格が一気に下がってしまいました。そこで「それなら、ひのひかりを使ったお酒を造ってやろう」と決意して、早15年以上が経ち、いまでは蔵の看板商品となっています。
大倉「源流」でも、自家栽培米ひのひかりを100%使用しています。「自分で作ったお米は愛着が湧く。造りにおいても丁寧に扱う」その思いが美味しいお酒を誕生させます。
【造り・造り手】
「大倉本家/奈良」

酒は本来、「素朴・端正」をもって極上とする。
大倉-源流-を造る大倉本家は、奈良県香芝市にあります。二上山(にじょうざん・ふたかみやま)の麓。二上山は万葉の昔より 天の二上(あめのふたかみ)と呼ばれ、神聖視されて来ました。この地で酒の真髄を追い求めること百有余年。山廃でしか出せない蔵の味。自家栽培米ひのひかりで仕込んだこだわりの味。先人から伝え受けた水もと仕込みの技。創業以来育んできた技法を守りつつ、個性ある質のよい酒造りを目指し 技術の研鑽に励んでいます。
― 酒は本来 素朴・端正をもって極上とする ―
この信念と蔵人の酒造りに対する心意気が、奈良の地酒「金鼓」「大倉」に脈々と生き続けています。
【デザイン】
「矢口 大樹」
大きな大河も遡っていけば源流/小さな湧き水に辿り着く。しかし、それが始まりではない。降りそそぐ雨が大地に染み込み長い長い年月をかけて濾過され、そしてある瞬間、澄んだ水となり湧き出る。
日本酒も同じではないか?
神話の昔から途切れることなく造り続けられてきて、ある時、それまでの濁った酒とは違う酒が生まれた。キラキラ光る湧き水のように澄んだ酒。
最初に飲んだ人はどんな顔をしたのだろうか・・・
そんな想像をラベルに表現してみました。暗い地下から湧き出る水をイメージした幾何学的パターンは、見方によっては何重にも積み重ねられた箱のようでもあり、そのひとつひとつが連綿と続いてきた先人の酒造りへの情熱と感じてもらえれば嬉しいです。