

以前、蔵元に訪問した際、造りにおける徹底ぶり、技術力の高さに感心したことを覚えています。
「弊社は潔癖醸造です」と専務である佐藤曜平さんが言われたように、手洗いに始まり、手袋着用によるお米の扱いから、タンクの排水はできるだけ遠くへ、機材の洗浄も箇所によって洗剤を細かく変える徹底ぶり。
そして搾ったお酒は、「迅速火入」「急速冷却」「冷蔵貯蔵」を徹底しています。
「外行きではない普段着のような感覚で、肩肘張らず気軽に楽しめる酒を造りたい」という蔵の思いと、実際に蔵元に訪問して目で確かめた「技術力の高さ」を踏まえ、テーマを「世代によって楽しめる異なる味わいを表現してほしい」とお願いし、「R20」「R30」「R40」というお酒を造っていもらいました。
元は同一タンクの仕込みですが、搾るタイミングによって味わいが変わるという、歳を重ねることにより嗜好が変わっていくのと同じく、1 本のお酒で人生を表現したお酒に仕上がりました。